【工事記録】新築工事 N様邸


地鎮祭を執り行いました。
お施主様のご祖父様が建築されたご住宅を解体し、新たに建築致します。
新しいご住宅もこれから先、永くご家族に愛される住宅となるように
心を込めて創らせて頂きたいと思います。


杭工事が行われました。今回は6mの杭を45本打ちます。
事前に位置出しをして、その印をめがけて一本一本打設していきます。
事前に行った地盤調査により、
支持層が何メートル下にあるのかを確認し、
その層に到達する長さの杭を用意します。
杭の位置は、基礎の直下に来る様に配置し、
杭にかかる荷重は支持層で受けるようにします。

十勝 帯広 基礎工事
根掘りが行われています。杭が打ってありますので、
杭を傷つけない様に、慎重に掘り進めていきます。
根堀終了後は、飛び出た杭をカットしていきます。

十勝 帯広 基礎工事
弊社の基礎は、「基礎断熱工法」という工法を採用しているため、
総堀りをして、基礎底盤はベタ基礎とします。
写真では、ブルーシートで見えなくなってしまっていますが、
ベタ基礎の下全面に、断熱材が敷き込んであり、
基礎から地盤に熱が逃げるのを防ぎます。
ベタ基礎工法は、一般の布基礎工法に比べて強度があり、
地面からの湿気や寒さの影響も受けにくいので、
土台が腐ったり、断熱材が下がってしまったり、
という心配がなく、耐久性もUPします。


鉄筋工事が終わりました。
断熱材の上と、立上り部分に鉄筋を組み
土間コンクリートの打設を行います。


土間コンクリートの打設が行われました。
鉄筋工事が終了した後、
土間コンクリートと布基礎の継ぎ目となる部分に
止水板を設置します。
継ぎ目から水が侵入するのを防ぐのが目的です。


打設に関わる業者さんは、
コンクリートを流し込む圧送屋さん、
コンクリートを平らに均してきれいに仕上げてくれる
左官屋さん、そして基礎屋さんです。
複数の業種の職人さんにより、無事打設は終了です。
3日間ほど養生期間を設けて、
その後は布基礎の型枠工事が始まります。


布基礎は打設後、数日間養生期間を取り、
その後枠の解体となります。
布基礎の外周部位のコンクリートは
断熱材で挟み込み、コンクリートから
室内の熱が外部に逃げない様にします。
写真で見えている水色の部分が断熱材です。
埋め戻しの際には、更に基礎の外側に
スカート状に断熱材を敷き込み、
地盤面からの冷えが基礎まで届かないようにします。


埋め戻し前に、スカート断熱施工を行います。
スカート断熱とは、基礎断熱仕様の際に施す断熱で
地盤面からの冷えが土間コンクリートの下まで
入らないようにするために布基礎の下の方に
敷き込む断熱材のことを言います。
これにより基礎の凍上を防ぎます。

ピン工法 床組
大工工事が始まりました。土台が敷かれて、
この後は土台に大引という材料が架けられていきます。
弊社では土台は防腐土台ではなく、ヒノキの土台を使用しています。
ヒノキは耐久性が高い材として、土台や浴室などでよく使われる木材です。
写真では確認できませんが、基礎と土台の間にゴム材を敷き、
土台をしっかりと座金で止めつけて、気密性を確保します。

クレーン 建て込み
建込みが行われています。
クレーンを使用し、大きな梁を一本ずつ吊り上げて
予定の場所にピンポイントで下ろしていきます。
弊社は在来工法を採用していますが、
仕口と呼ばれる接合部は、一般の在来工法の金物は使用せず、
ピン工法と呼ばれる高強度金物で接合していきます。


構造材は集成材を使用し、躯体のねじれや狂いを最小限に抑えます。

帯広 新築
2階の建込みも終わり、垂木がかかり屋根合板が張られ、
建物の形がわかってきました。切妻屋根の外観です。

帯広 新築工事
外壁合板が張られサッシ取付や屋根工事、
水切り工事など行われています。
板金屋さんが、屋根工事を行っています。
今回は、標準仕様のアスファルトシングル材を使用しています。
耐久性とメンテナンス性に優れ、意匠性も高い屋根材です。
外壁は塗り壁を使用しますが、塗り壁とも相性バッチリです。

帯広 新築工事
構造用合板の上から透湿防水シートを貼り、
サッシが取り付けられました。
この後、外壁の付加断熱(塗り壁の下地)を施工していきます。

帯広 新築住宅
帯広 新築工事
内部も順調に進んでいます。


瑕疵保険の躯体検査のため、
検査員の方に来て頂き現場の検査をして頂きました。

ビオシェル
外部では塗り壁の下地兼、付加断熱材となるセルボードの
貼り付け工事が行われています。

暖房配管
内部では、暖房の先行配管が行われています。


内部では電気の配線工事が行われています。
手際よく配線が進んでいます。


外壁の一部に道産カラマツを張りました。
ブラウンに塗装された羽目板を一枚一枚貼っていきます。
とても素敵な仕上がりになりました。


壁のグラスウールも入り気密シートが貼られていました。


気密性能をしっかり上げるために、コンセントまわりなども
しっかりテーピングしていきます。


石膏ボード張りが進んでいます。
壁のボード張りが進むと、お部屋の大きさがわかってくるので
お施主様に見て頂くと、大変喜ばれます(*^-^*)


天井裏には、換気システムの工事も行われています。
こちらは熱交換気システムといい、機械を使い給排気を24時間行います。
また熱交換タイプですので、冷暖房時の換気による熱ロスが少なくてすみます。
熱交換気は、排気の際に汚れた空気と一緒に捨てていた
「熱」を給気時に回収して室内に戻します。
冬は冷たい外気を室温に近づけて給気するので、
冷たい空気が侵入する不快感を抑制します。


2階の壁、天井の石膏ボードはほぼ張り終わり
大工さんは1階に下りてきます。
その後、細かい造作作業に入っていきます。


外壁の塗り壁の下塗りが始まり、いよいよ仕上げ塗りとなります。
寒い時期の施工ですので、養生を入念に行い、暖を取りながら進めます。


ダウンライトが付く位置には、合板で箱を作り、
気密をしっかり取っていきます。


天井のボードを貼る前に、気密シートを隙間なく貼ります。
見えなくなってしまう部分ですが、大事な部分です。
しっかりと施工していきます。


2階はフロア貼りまで終了し、室内の雰囲気が見えてきました。


吹き抜け部分にかけられていた仮足場も撤去され、
大きな空間が現れました。開放感たっぷりの大きな吹き抜けです。


2階のホールに手摺りが取り付けられました。
オーク材でオーダーした手摺り子。
既製品には無い、木&手作りの温もりを感じます。
腰壁で壁手摺りにすると手間も省けるのですが、
せっかくの注文住宅です。
大工さんに一つ一つ格子を立ててもらいました。
手摺子にすることで、オープンな雰囲気が増して、
開放感がアップしますね。


階段もオーク材でオーダーした階段材を使用。
手すりの親柱も、現場で加工しながら取り付けます。
大工さんと何度も打ち合わせをして、
安全且つ綺麗な仕上がりになるように工夫しながら
造ってもらいました。


階段が終了し、一階の無垢のフローリングが貼られていきます。
15㎜厚の無垢のフローリング。
やはりシートのフロア合板に比べ、足触りはとても温かく
裸足になりたくなるようなフロアです。


こちらはランドリースペース。
洗濯を干す専用のスペースを設けました。
窓も大きめにして、太陽の光をたっぷり取り込みます。
干して→たたんで→しまう。
この動作を1箇所でできるランドリースペースは、
忙しいママ達にはおすすめのスペースです。


大工工事が終わるとクロス工事などの仕上げに入っていきます。
クロスが貼られるとお部屋の中が一気に明るくなる気がします。
無垢材が引き立つ、シンプルなクロスで仕上がっています。

気密測定
工事が完了してから第三者の方に気密測定を依頼しています。
この測定では、住宅全体の隙間を測ることができます。
気密性は、断熱性能と並んで、住宅性能を左右する大変重要な
ポイントの一つです。
どちらかというと住宅の性能を説明する上では
断熱材の種類や厚さなどがPRされがちですが、
実は断熱と同じぐらいしっかり考えなければいけないのが
気密性能なのです。
どんなに断熱材がたくさん入っていたとしても、
家が隙間だらけですと、その隙間から壁の中に湿気が入り込み、
その湿気により断熱性がいっきに落ちていきます。

換気についても、どんなに立派な換気扇を設置したとしても、
隙間だらけのお家ですと、計画的な換気が行われず、
空気の流れも計画通りにはいかなくなります。
日本よりも性能に厳しいとされる北欧の国々では、
相当隙間面積0.7㎝2/m以下を基準としていると
聞いたことがあります。
弊社の建物は平均値0.3〜0.4㎝2/mですが、
今回の御住宅は0.2㎝2/mという性能値が出ました。

2021-04-01 | Posted in Construction blog, 工事記録No Comments » 

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