【工事記録】新築工事 W様邸
新たな新築工事がはじまりました。
基礎の根堀に先立ち、先日杭の施工を行いました。
荷重がかかる基礎の直下に45本程打ち込みました。
ひと昔前は、住宅で杭を打つというのは、
ほどんど見受けられなかったのですが、
瑕疵保証制度が始まり、地盤調査が必須になった今、
多くの御住宅で杭工事が発生する様になりました。
金銭面での負担が大きくなるのは
なんとも心苦しいですが、
より安心してお住まいいただける御住宅になると
考えると、必要な工事ですね。
さらに弊社では、杭を打った御住宅はもちろん、
杭を打たなかった(杭判定なし)御住宅でも、
20年の地盤保証をかけております。
なので、より安心してお住まい頂けます。
根掘りを行い、パイルの切断工事が行われました。
写真は根掘り終了間際の様子です。
ランマーをしっかりかけて、地面をしめ固めます。
杭が飛び出ていて、杭が打たれた場所もはっきりとわかります。
杭を折らない様に、慎重に重機で掘り進めていきますので、
通常よりも時間がかかりますが、なんとか予定通り1日で終了。
写真はカット後の写真です。
この杭に基礎のベースをのせて、杭で荷重を受けていきます。
弊社は、基礎のベース部分全面にコンクリートを打ち込みます。
基礎断熱工法を採用している為、コンクリート下にも、
地面から冷えを遮り、室内の暖気を逃さない為、断熱材を敷き込みます。
北海道のような寒冷地では、断熱効率が高く、
1階の足元の冷えなどの面で有効な基礎断熱が、高評価を得ています。
ただ、コスト面で通常の基礎より高くなる為、
弊社ではコスト削減のために、スカート断熱という工法も併用しています。
土間の打設の様子
圧送屋さん、左官屋さん、基礎屋さんが集結し、
一気にコンクリートを流し込んでいきます。
打設終了。
コンクリートが乾いたら、次は型枠工事です。
基礎断熱工法の為、外周部の布基礎には両面に断熱材を打ち込みます。
外部75㎜、内部40㎜の厚みの断熱材を使用します。
同じ発泡系の断熱材でも、熱伝導率という断熱性能の示す数値はそれぞれ違っていて、
厚みだけで断熱性能を判断する事はできません。
どの材料を何ミリにするかというのは、
外皮平均熱貫流率UA値というのを計算しながら選定していきます。
目標とするUA値を定めて、その性能を実現するためには
どの材料で何ミリのものが必要かというは計算によってわかってきます。
なかなか奥が深いですが、計算すると色々なことがわかり、
重要視すべき点などもわかってきます。
枠の組立が終わり、次は布基礎の打設です。
コンクリートが固まり、枠の解体から埋め戻しへと進みます。
埋め戻しの際に、スカート断熱の敷込みをしながら埋めていきます。
土の下に少し見えているブルーの断熱材がスカート断熱です。
この断熱材を住宅の外周にぐるりと敷き込むことで、
地表からの凍れを遮り、基礎の凍上を防ぎます。
又、地熱も逃さないため基礎の断熱性能も向上します。
そして、この工法は凍結震度の軽減を図れる工法なので、
布基礎の高さも低くすることができます。
それによりコストダウンにもつながります。
大工工事が始まりました。
まずは土台敷きから行います。
基礎から出ているアンカーボルトと土台をしっかり緊結します。
床を構成していくための大引きを組み、
その上に根太レス合板を敷いていきます。
手前に見えている長いアンカーボルトは
ホールダウン用のアンカーボルトです。
ホールダウンとは、建物の重要な柱(隅角部など)が、
地震や風などによって基礎から外れないようにするための
特殊な金物の事を言います。
ホールダウン金物は、重要な柱の下部に取り付けられ、
写真に見える太くて長いアンカーボルトと
そのホールダウン金物を緊結することで、
建物が基礎から引き抜かれることを防ぎます。
ホールダウン金物の大きさや設置する位置なども決められています。
壁を強くすればするほどホールダウンの大きさも
大きくなり、数も増えていきます。
1階床合板施工後、柱を立ててクレーンを使って梁を架けていきます。
大工さんとクレーン屋さんの息ピッタリな作業で、
次々と骨組みが組まれていきます。
柱と梁の接合部は、このように金物を使い接合しています。
金物の強度をしっかりと発揮させるために、構造材にも集成材という
一般的な無垢の製材よりも強度の強い材料を使います。
集成材は反りや収縮が少なく、比較的安定していて強度もある材料です。
徐々に組みあがっていきます。
先週のクレーン作業に引き続き、
本日も小屋梁施工のためクレーンが出動しています。
写真ではわかりにくいですが、
建物の角に立っている柱は通し柱といって、
1階から2階まで一本の長い柱を使用しています。
通し柱を使用することにより、より構造が安定します。
土台はヒノキ材を使用。基礎と土台の間にはコーキングを施します。
土台には、一般的には防腐剤を注入した防腐土台というものを
使用することが多いのですが、
弊社では、土台の外周部にはヒノキを使用しています。
防腐土台は使用していません。
実はヒノキは、防腐処理を施さなくても、防腐防蟻性が高く、
無垢のまま土台で使用できるという樹脂として認められていて、
弊社では防腐剤を使った材料は使用せず、ヒノキを採用しています。
土台の下にはゴムの気密材を敷き込み、
土台と基礎の間も、しっかりコーキングを施します。
構造材の仕口は、高強度金物でしっかり固定。
間取り的に荷重のかかる部位には、
カラマツ集成材の梁幅の広い梁を使います。
カラマツはホワイトウッドよりもより強度があり、
大空間を作る時などに使用しています。
こうして、間取りや構造、使う箇所や用途などによって、
様々な種類の木材を使い分けていきます。
臨機応変に梁の長さや太さ、樹種などを選択できるのは、
在来工法の良いとことでもあるかもしれません。
屋根の破風という部材を取り付けています。
板金屋さんが、屋根工事を行っています。
板金を葺く前に、アスファルトルーフィング(防水紙)を貼ります。
あっという間に屋根が葺かれました!
屋根は、シルバー系のお色をお選びいただきました。
窓のお色ともピッタリ合っていて、外壁の仕上がりも楽しみです。
窓が取り付けられ、「家」らしくなってきましたね。
南側には大きな窓が取り付けられています。
こちらは床から取り付けられたサッシですが、
気密テープを使い、しっかりと気密処理を行っていきます。
サッシ外部もしっかりと気密処理を行います。
外壁はメインは塗り壁ですが、
アクセントとして南側の壁にカラマツの羽目板を貼ります。
付加断熱を施し、透湿防水シートを貼り外壁下地を取り付けました。
このよく見かけるこのシートは、通称タイベックシートとも呼ばれ、
室内側の湿気を外に逃がし、外からの水の侵入を防ぐ役割があります。
壁内に湿気が溜まると、グラスウールの性能が一気に落ちますので、
外からの湿気や水はシャットアウトし、室内側からの湿気は外に逃がす
という事が大切です。
瑕疵保険の躯体検査を第三者機関(日本住宅保証検査機構)の
検査員の方に行って頂きました。検査はもちろん合格です◎
構造体の耐震性を高めるために、必要な壁に筋交いを入れていきます。
外部では、板金屋さんが破風(はふ)の板金工事を行っていました。
今回は屋根と同色の仕上がりですが、木目柄の軒天板とも相性バッチリです。
今回のご住宅の外壁はホタテ漆喰塗り壁仕上げとなります。
ホタテ漆喰はティーメイスの標準仕様でもあります☆
塗り壁の下地兼、付加断熱材となるセルボードを
透湿防水シートの上に貼っていきます。
外壁の通気層ですが、セルボードの裏に秘密があります。
裏側に特殊形状の溝があり、溝を通って排水される仕組みです。
内部のグラスウール入れも始まりました。
柱間に敷きこまれたグラスウール。
そして天井に見える黄色いものはブローイングの断熱材です。
2階の足音などを軽減することが主な目的として吹きこんでいます。
グラスウールを入れた後、気密シートを貼っていきます。
白くテーピングしている所はコンセントです。
外部に面しているコンセントや配管まわりには、
気密性能を上げるためにもしっかりとテーピングを行います。
見えなくなる部分ですが、とても大切な作業です。
壁に重たいものなどが取り付けられるところには下地を入れておきます。
2階の壁から石膏ボード貼りが行われています。
壁、天井となる石膏ボードが貼られていくと
空間の広さがわかってきてイメージがつきやすくなります。
外壁羽目板が貼られました。
今回は、道産材のカラマツをお選び頂いております。
屋根や窓との色味とも相性が良く、上品な仕上がりになりました。
羽目板以外の外壁は、ホタテ漆喰塗り壁で仕上げていきます。
リビングは吹抜けの斜天になっています。
天井断熱後、石膏ボードを貼りヘムロック(ベイツガ)の羽目板を貼りました。
大工さんが1枚1枚丁寧に貼ってくれています。
節が少なく癖のないナチュラルで温かみのある樹種で
ティーメイスでも人気のある羽目板です。
こちらは1種換気施工の様子。
設備工事や電気工事も並行して行われていきます。
ティーメイスでは、1、2階共床に石膏ボードを貼ります。
足音を吸収し、下階に響きづらくしてくれるのです。
また、合板とフローリングの間に貼ることで歩行感も優しく感じられます。
吹抜けの仮足場が外れ、天井がお目見えしました☆
ホールからリビングへ入った時の開放感を感じます。
W様邸には大きな土間収納があります!
アウトドア用品など玄関から土足のまま出し入れ出来ます。
クロスですと汚れや傷が気になってしまうので、
OSB合板仕上げにしています。
ドア枠が取り付け始められました。
階段も無垢材で造りました。
何度もお施主様と打合せを重ね形となった階段は、とっても素敵な雰囲気に☆
アイアンと木材でデザインした手摺が後から取り付けられます。
2階フローリングも貼り終わりました。
天気の影響で施工が少しずれてしまいましたが、
外壁の塗り壁施工が進んでいます。
ビオシェル下塗り材と、ガラス繊維メッシュを施工しています。
ガラス繊維メッシュはクラックを防ぐ役割があります。
下塗り後、上塗りを行い最後に塗装を行います。
仕上がりが楽しみです(*^-^*)天気が続きますように。
外壁工事が完了しました。
ティーメイス標準仕様のビオシェル(ホタテ貝殻を主原料とした塗り壁材)と
カラマツ羽目板の組み合わせです。
塗り壁の色は、淡いグレーに少しベージュがかった優しいお色。
窓と屋根と色を合わせ、外観全体に統一感が出ました。
内部では、キッチンの施工が完了しました♪
ウッドワン社の無垢扉のキッチンをご採用頂きましたが、養生されていてお見せ出来ず…
ティーメイスでも採用率の多いスイージーのキッチンです。
キッチン背面には、造作カップボードがやってきます。
キッチンと同じ無垢扉の面材を使って造られるカウンター収納です。
造作家具ならではで使い勝手に合わせて細かい寸法設定が出来ます。
壁にはタイルをこれからの仕上げ工事で貼っていきます。
クロス工事が行われています。
パテ処理を行い、その後クロスを貼っていきます。
クロスが貼り終わると、空間が明るくなり雰囲気がガラッと変わります。
タイル工事や、設備工事、電気工事などの仕上げ工事が進んでいます。
美装が終了しました。
自然素材たっぷりのナチュラルで優しい雰囲気の
ご住宅が完成致しました。